</context> <raw_text>0 6時のNHKニュースです。
被害が大きかった奥野戸地域では、昨年9月に豪雨災害が発生し、16人が死亡しています。地震の発生から1年となった今日、石川県珠洲市で県が主催する地震と豪雨災害の犠牲者の追悼式が開かれ、遺族などおよそ450人が参列しました。式では、石川県の谷本知事が、
谷本知事が新たな野党の未来を築くという強い決意を新たにした全力を傾注し、復興への道を切り開いていくと述べ、被災地の復興を着実に進めていく考えを改めて示しました。続いて、遺族を代表し、地震で82歳の父親を亡くした穴水町で医療品店を営む小林幸子さん(53歳)が「支えてくれたのは地域の方々からの温かい言葉でした。
この店を守り抜き、地域の皆さんと共に歩んでいくことが、亡くなった父への感謝であり、地域の皆さんへの恩返しであると考えています。」と述べました。そして、地震が発生した午後4時10分に合わせて1分間の黙祷が捧げられた後、献花が行われ、参列した人たちが菊の花を手向けて犠牲者を悼みました。
地震と津波で大きな被害が出た石川県能登町の白丸地区では、公民館の駐車場に住民と支援団体がおよそ200個のロウソクを並べて火を灯し、「白丸」という文字をデザインしました。そして午後4時10分に集まった人たちが黙祷を捧げました。ロウソクには「白丸を忘れないで」とか「今年もいいことあるように」など、住民の願いが書かれたメッセージが添えられていました。
仮設住宅の自治会長を務める宮本千鶴さん(68歳)は、震災で近所に住む知人を亡くしました。建物の改修が進み、変わっていく白丸地区のことも思いながら黙祷しました。「今年は去年より悪くなることはない」と願っていると話していました。
能登半島地震で断層がどのようにずれ動いたか、研究チームがデータを解析した結果、最初はゆっくりと破壊が起きていたものの、20秒ほど経ってから一気に広がったことで揺れが大きくなったと見られることが分かりました。専門家は、強く固着した岩盤が周囲の破壊に誘発されてずれ動いた可能性があると指摘しています。
能登半島地震について、政府の地震調査委員会は、北東から南西のおよそ150キロの範囲で、断層がずれ動いた可能性があると発表しています。断層の破壊の状況について、東京大学地震研究所の青木陽介准教授やカリフォルニア大学ロサンゼルス校などの研究チームは、数百に及ぶ地震計などのデータをもとに解析しました。
その結果、最初は石川県珠洲市付近でゆっくりと破壊が起きていたものの、20秒ほど経ってからは秒速2キロから3キロほどになり、高速で一気に周囲に広がったとみられることが分かりました。これに伴い、珠洲市付近では断層のずれ動いた量が大きくなった上、揺れが向かってくるように伝わったことで被害の拡大につながった可能性があるということです。
途中から破壊が一気に進んだ理由について、青木准教授は「能登半島北岸の沖合の地下には、岩盤同士が幅10キロほどにわたって強く固着した領域があり、周囲の破壊に誘発されてずれ動いたためではないか」と指摘しています。青木准教授は「今回のように、最初は破壊がゆっくりで、いきなり速くなる地震は今までほとんど見たことがなかった
様々なパターンをシミュレーションし、被害の予想につなげていく必要がある」と話しています。6時のNHKニュース、谷口がお伝えしました。6時5分になります。