朝日新聞の堀江真由です本日のゲストは福井総局長兼国際報道部員の 野里京正友さんです野里京さんよろしくお願いしますよろしくお願いします今回のテーマは何でしょうか
今回は福井県の沿岸で出ています野生のイルカについてお話ししたいと思いますはい普段ですねニュースの現場からで動物に関する回で何度も出演してもらっている文化部の太田雅彦さんにも来てもらいました太田さんよろしくお願いしますはいよろしくお願いします前回の続きからお送りします
これ一番その被害が多かったのはこの水晶浜がよく出ている水晶浜はよく出ましたねでも水晶浜が一番対策を取っている浜なんですよどういう対策を取っているんですかここもすごく不思議で水晶浜で 3 人連続噛みつき事故が取材の初日に起こったはいじゃあそれは水晶浜が何か対策怠けてるからかっていうと
そんなことなかったんですよ対策何が取れるかっていうと例えば監視員を置くということなんですね監視員を置いて海パトロールしたり水上バイクで見張ったりとか危ない泳ぎ方してる人がいればそこから外出ないでくださいねって声掛けしたりする常時 2 人ぐらいの体制でずっと毎日見てるんですよ夏の海水浴シーズンはもう一つの対策は
イルカを遠ざけるというかイルカ避け装置っていう超音波発信機みたいなのがあるんですよさっきの 3 人連続噛みつきの時の岡田さんが言ってたんだけどイルカに噛まれる前に海の中で鳥が鳴いてたって言ってたんですよ鳥が鳴いてたチチチチピピピピとか言ってでそれはイルカ避け装置の音だったんですよ
イルカやけい装置が海水浴場から沖合 50 メートルぐらいのところに部位が並んでてこっからこっちは海水浴場こっからこっちは外海なので出ないでくださいねっていう部位あるじゃないですかはいありますねその部位の下に長さ 1 メートルぐらいのロープでペットボトルみたいな重し付きのものが沈んでるんですオレンジ色のオレンジ色のペットボトルが重いやつと思ってくださいそこからランダムに
キーキーキーピーピーピーとか言って音を発してるんですよそれはイルカが嫌がるイルカが嫌がる音とされて十数万円で売ってますそれを三浜町は 50 台ぐらい買ってるんです 50 台で厄介なのは充電を毎日しないといけないおーでもちろん塩水との戦いなんで故障もありますよねで入れ替えないといけない
さっきの監視員の話とも通じてくるんですけど今海水浴場を開設している管理者の方々ってじゃあ誰がやってるかっていうと地元のお年寄りなんですよリタイアされた半分ボランティアでやってるわけですよその半分ボランティアでだって夏の期間だって平日普通に仕事の日じゃないですかみんながみんな夏休みなわけじゃないからその時に浜で暑いところでね
ゴミ拾ったり駐車場のマナーのことを言ったり海の生き物に気をつけてくださいって言ってくれてるのは地元を愛してるお年寄りたちなんですよでご高齢になってきてだんだん若者がいなくなってきた時に海水浴場に関心を置けないそもそも海水浴場として開設できないっていう浜が増えてきてるんですね同時にその毎日充電が必要なイルカ避け装置を
つけに行ったり回収しに行ったりする人自体がいないんですよ確かに結構置かれてるんでそれの往復だけでもすごい大変な仕事ですねじゃあ何で取りに行くのって水上バイクみんな持ってるわけじゃないんで水上バイク 1 台借りるのにじゃあ海のシーズンで毎日水上バイク 1 台借りてたらじゃあペイするんですかっていう話じゃあ小舟出さないといけないよねと
そしたら 1 日 1 回ねお年寄りがえちらおちらボート出さないといけないわけですよしかも先ほどのね岡田さんの 3 人連続噛みつき事故の時の話で私そこ興味深いなと思った噛まれる前に海の中で鳥が鳴いてたって聞こえてるわけですよその後に噛まれてるわけですよそれ聞いてるのって確かに効果私そこであれって思ったんですよ話聞いてる時にだから
高価のほどはっていう記事をねないって書いちゃうとまずいんで高価のほどはっていう記事を書いたりはしたんですけどでそこ三浜町なんですけど隣の鶴ヶ市はどうかっていうとイルカ避け装置うちは買いませんって言うんですよなぜですかっていうとあの
イルカよけ装置を買っても隣の街では被害出てますよねとおっしゃる通りですとしかも一つの浜は行政区間としてはここからここはうちの自治体の何々区だからイルカよけ装置置きますよってやってもそれを置くことでもし効果があったとしても隣の浜でね噛まれて隣の街に
その災難を追いやってるだけだから結局それをやってると確かに根本的な解決にはなってない核のジレンマじゃないけどイルカ除け装置だけがたくさん海岸にずっとあって押し付け合うみたいな構図になっちゃうから果たして費用対効果としてどれぐらいいいんですかみたいな話をされててそれはそれで確かに一理あるなと思ったんですよね
専門家に聞いたらチーチーチーピーピーピーとかいうのは芸類が一般に嫌いそうな高い音をランダムに出しているランダムに出しているからどれがどの種のイルカに聞くか分からないと
この種類の音が嫌いなイルカもいればとか別々なんですねそもそもこのイルカが何イルカかっていうのをね分かってないのに確かにその種のイルカが嫌う音さえももちろん分からないわけですその研究者もそのイルカが嫌いな音っていうのをピンポイントで調べてるかっていうといちいち調べてないわけですよねそうするとどうしてもランダムな音を
出さざるを得ないんだけれどもその日本芸類研究所の顧問の先生加藤先生に聞いたところランダムな音を当てずっぽに出していることになっちゃうよねって確かに確かにそうだなとで別の音響が専門の三重大の森坂先生という方がいらっしゃってその方にもあの話聞いたら
ディナーベル効果っていう話をされてディナーベルっていうのはディナーの前にチリンチリンってなったら子どもたちがあの部屋からあ夕食だって言って階段降りて食堂に来るみたいなイメージなんですけどねつまり多少嫌な音でもチリンチリンチリンってなったらイルカは遊べる人間がいる場所だって言って逆に寄ってきちゃうと
っていう学習効果が起きちゃうとイルカよけ装置だと思って人間は置いてるけどディナーベルと一緒でこれが鳴ってるところに人ありこれが鳴ってるところに楽しみありになっちゃうと逆に
噛みつき事故を誘発することになりかねない じゃれ合える対象がそこに行けばちょっと嫌な音があっても大丈夫と思ってそれがサインだっていう学習効果が働いてしまうとその学習のことを強化って言って教えるに化石の 化で強化って言うんですけどこれをこれがあるとその先に楽しいことがあるみたいなのを繰り返されると あの
普通はあんなに高く飛ばないイルカがね水族館でピョーンってジャンプしたり玉蹴ったりするのと同じように自然界でもそういう強化が働いてどんどんどんどんその行動が促進されてしまうと逆効果になりかねないということを言うんですよねだから一番対策してると思われてる水晶浜に一番出没して噛みつき事故が起こってるんだとするとその説は無視できないなと
逆効果かもしれないかもしれないと置けばいいっていうもんじゃないよねということなんですよねだから対策一番取ってるんだけれどもジェットスキーでねイルカを興味そそって沖合に連れて行ったりとかもしてるんですよこまめに水晶アモはそうすると 30 分ぐらいは戻ってこないんです沖まで連れて行く波乗りするの大好きなんで
ジェットスキーで後ろついてこいって言うと一緒にザブザブザブって大きいまで行くある時はジェットスキーでやっとイルカ海水浴客から引き離せたぜって言ってジェットスキーの方戻ってくるでしょそしたら戻ってくるより先にイルカ戻ってきたこともあるそれ完全に遊んであげてるだけですねジェットスキーでだから引き離してるつもりが全然
イルカはこっちに行こうって言って一緒に遊びに行ってくれてると思ってるむしろだから近づいていったら遊んでくれる人がいるとどんどんどんどん強化してるだけですねなので対策と思ってやってることが対策になっていない可能性があるということとあとそもそもその対策をする人が沿岸各地で置けない高齢化でね置いたとしても結構高いんですよ
1 日だから 3 万円ぐらい手当て出さないといけないわけですよねそれを出す資金ってどこから出るのって地区がボランティアでやってくれてるのにねイルカって大体何年ぐらい生きる生き物南半島イルカじゃないかと推測してるんですけれども 40 年ぐらい飼育家だと 50 年ぐらい今沖縄のチュラ海に最高齢飼育世界最長の
大きいちゃんかな南半導イルカいますけれどもだから半世紀ぐらい生きるわけですよね要するにだから根本的には人に近寄ってくるイルカを作っちゃったっていうところが一番の問題で新たに人に近づくようなイルカを作らないようにしましょうっていうのが
根本的な対策じゃないですか多分これってその上で現状どうしたらいいかって考えたら何をやったって人がそこにいて人が積極的に近づいていっちゃう限りその揺るがん取ってみたら遊んでもらってると同じ話になるんですよね人間がそのジェットスキーで引き離したと思ったとしても
であればこのイルカが元気な間は出たら近づかないっていうのを徹底する以外には対策がないんじゃないですか近畿大の坂井先生っていうこれもイルカの先生なんですけれども坂井先生が言うのはさっきの教科っていうのは性の教科うん
性格の性の性ですけど性の強化が働いてこういうことになっちゃうのでじゃあこの噛みつき事故を防止するためにどうするかって言ったら負の強化を働かせないといけない例えばこの行為したらその先に面白くないことが起こるっていうか不快なことが起こるというふうなのを繰り返していくとその行為をやらなくなるわけですよねそれを今回のイルカのケースに当てはめて考えるとどういうことがあるかって言ったら
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林圏も含めて意識を統一してできるかとなかなか難しいんですよそうですねこのエリアだけずっと起きるとかだったらねまだ範囲が指定されてるかもしれないですけどねイルカが現れたらみんな海から上がるしかないですねそれは絶対ですよねでもそれだけだと行って何もないっていうだけの話なので強化は働かないわけですよねそうですね
樋口 まあだから犬とか猫とかしつけるときに向こうが仮にひっかいたり噛みついてきたりしたらもう無視するみたいなのを続けるとひっかいたり噛んだりしないみたいなことが起きるそうやってしつけたりもするので深井 すごく時間がかかる
この水晶波も最も被害起きてるっていうことでちょっと危ないのでここ遊泳禁止にしましょうみたいな話は出たりしてないんですかチラッと出た可能性としてそういう話議題に上がったことはあるけれどもその地元は地元は地元としてそれで食べてる方々がいるそうですよねからやめるわけにはいかないんですよね例えば自治体の
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じゃあイルカが出たので今年は皆さん食いぶちゼロですとは言えないわけですよねそんなことを言える首長もいないわけですよねそうすると現実的な問題として海水浴場中止っていうのではなくてじゃあどんなふうにね例えば網を張るんだとかイルカ養鶏装置をもっと増やすのかとかですねそういった議論に進んでいく
でそれをやらないといけないんだけれどもそれを議論する前段としてイルカがなんでこういうことになってるかとかどこで何人ぐらい被害に遭ってるのかっていう基礎材料基礎データすらなかったのでまあ新聞としてはそこをまずしっかり調べてね
お知らせして自治体行政機関研究者に交えて対策を考えてもらうっていう狙いもね途中からやっぱり見えてきましたねそうですよねでのりきょうさんはこのイルカじゃあどっから来たのかっていうところで行方をたどっていったたどりましたはいで福井県たどっていってだんだん北に行くわけですよ発生をたどっていくと
ずっと北に北に北に行くと北陸の地図を思い浮かべていただくと地震があった野党半島の先端まで行くんです行くんですっていうか私が勝手に行ったんですけどそしたら 2020 年の 8 月に野党半島の先端の鈴市っていうところに出没してたことが分かったそこで撮られてた写真があってそれが地元市の短い記事になってたんですよ
でイルカの写真が載ってたとそれだけ見ると南半導イルカ我々が水族館でよく見る半導イルカなのか
バンドイルカってよくね言われますまあどっちも一緒なんですけどなのかこの噛みつきをやってそうなこの個体の南半導イルカなのか一見区別つかないんだけれどもその写真はイルカの下顎が写ってて下顎が若干こうなんていうか出てるしゃくれてるんですよ
出てるそれって半導イルカと南半導イルカを見分けるポイントで南半導イルカは少し下顎が上顎より出る個体が多いで地元市のその写真を見た時に下顎出てたんですよこれは南半導イルカの可能性あるねということで私の都半島の先端行ってでそれを撮影された人がその漁港の目の前のお寺の
奥さんだったんですけどその方に iPhone の中に写真残ってませんか動画残ってませんかって残ってるよって震災のね瓦礫を撤去する中で取材協力してくださって本当にありがたかったんですけど瓦礫の掃除しながらねそんな昔のこと聞きに来たのなんて言って取材に応じてくださって写真を見てたら背びれが綺麗に写った画像が出てきてで
この個体の特徴の一つは背びれにネズミにかじられたような 3 つの切れ込みがある
っていう特徴があるんですイルカの個体識別って学者さんも一般的に何で行ってるかっていうと背びれの傷でやってるんですよもしくは尾びれも含めて傷ってさっき言ってたような噛んだりとかでできた傷お互い噛み合ったりとかロープに引っかかったり岩に当たったりとかでできるらしいですけれども結構それぞれが違う傷跡が入っていてそれが指紋代わりみたいになってるんです
でその鈴で見たその写真に福井で撮影された背びれと同じ傷がついてたんですよおーじゃあ同じだから同じだとだから 2020 年 8 月に鈴神に現れたイルカが 3 年 4 年かけて南下して福井で
出会い頭いきなり噛みつくようになってると その涼しいの先端に現れた時ってどういういるかだったのかっていう取材がまた始まるわけですね最初からあんなに噛んでたのとかですねそうですよね そもそもじゃあどれぐらいのいるかだったのかというとその当時はねだいたい 2 メーターちょっとぐらいかな今より小さいんですよ で提供科学大学の森教一先生という方が a
調査に行かれたことがあって 2021 年だったかな先生が行かれたの
2020 年当時どれぐらいの年齢だったかっていうのを推測して南半島イルカのオス推定 2 歳ぐらいだろうっていうふうな結果を出されてて 2 歳まだじゃあ生まれて間もないそうイルカって大体 3 歳ぐらいまではおっぱいを飲んでるお母さんの 3、4 歳ぐらいまではだから人間で言うと血のみご乳児
の状態で何らかの理由で一人はぐれちゃった個体だってことが分かってきたなるほどかわいそうですよねだからお母さんとはぐれちゃって一人ぼっちになった赤ちゃんイルカがポロッと涼しに現れて
そこで相手をしてくれたのが沿岸の人間だったっていう構図が見えてくるわけですよお母さんとか家族がいなくなって寂しい時に人がいてそこになついちゃったってことですかやっぱり人に対する好奇心っていうのがやっぱり若い特にオスは強いんですよね水中ダイバーなんかに話を聞くと接近しすぎるとお母さんイルカがポンって噛みついて
怒ったりして人に近づきすぎると赤ちゃんイルカに対して他の動物との距離感っていうのを押し付けるんですよ人間は危険だから近づいちゃダメだよってお母さんにお母さんがガーッと怒ると赤ちゃんイルカは天真爛漫に人にワーって近づくんだけれどもお母さんがしつけてダメですよっていう
でもこのイルカは赤ちゃんの時にも一人ではぐれちゃってるからそういう親からのしつけを受けられない環境で自分の本能の赴くままに相手をしてくれる人間に接近しすぎたっていう話になってくるわけです取材していくと切ないですねかわいそう
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私のイメージではガブっていうイメージなのかなと思ってたんですけど挟まれる感じらしいです奥歯で奥歯でアムって挟まれるような感じでそこで反射的に手をファって引いて痛いって言ってるんですよその映像の動画で残ってる反射的に手を引いちゃった時にサッて擦り傷になるっていうか切り傷が深くなるっていうか
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内側に 3 本ぐらいかな未だに傷跡残ってるんですけど切れちゃってで血流しながら出てきたっていう事案があってやっぱり遊びの中でだんだんだんだんこう人間側もイルカ側もお互いにテンションが上がっていくっていうかね子供同士でっていうような場面が見て取れて最初期はそういうふうに人間とのインタラクションというか
やりとりっていうのがあったんだなぁってそこからどんどんどんどんやっぱ背中に乗ってなんていうかなジェットスキーみたいにこう沖までイルカに乗った少年じゃないけど遊ぶ人が出てきたりとかあの抱きつく人が出てきたりとかまあ南に行くほど人が多くなるわけですよあの涼しよりはね
あと遊覧船が出てきたりとか遊ぶ相手がたくさんあるそういう中でやっぱり強化が働いてどんどん人に人慣れが進んで人依存が進んで噛みつきが激しくなって頻度が多くなって 3 年経った後にはさっき話したようにもう会うなりいきなり噛むっていう風になってきて最終的には噛むで済まなくて骨折とかに
最近はね発展している 60 針縫った人もいる 60 針結構な 10 代の子 10 歳ぐらいの子供で 20 針ぐらい縫った子もいる両手 60 針ってなかなかすごい傷ですよねあと肋骨 3,4 本折れた人もいるそれも普通の天髪がなんでそのもう一段上がって肋骨骨折まで
イルカの行動がエスカレートしたのかっていうのも調べたんです気になってね何がそれをさせたのかっていう何がスイッチになってきたのかを北から南まで調べたかったわけですそれによって対策が変わってくるっていうか我々が次にできることが変わってくるからその肋骨の骨折の事案が起こってた前後を調べるとイルカが追突するようになってきた天神じゃなくてね
見つけてすぐ相手に鼻で追突するんですけど追突する行為っていうのはこれも先生たちに取材すると分かってくるんですけれども本当に怒った時は噛むんじゃなくて追突するんだとじゃあ天神でじゃれ合っててまた遊んでよっていうフェーズとまた変わってきてもしかしたら苛立ちっていうか怒りがちょっと入ってたの入ってるフェーズなんじゃないかとそれはあの
なかなかこのイルカが人に接触して怪我をさせる怪我を負っちゃうっていう事案は世界的に見ても珍しいので前例がないから評価しにくいんだけれどもブラジルで 1990 年代に酔っ払いの男性が人慣れした単独行動のイルカこれ半導イルカだったんですけれどもに
酔っ払った状態でいたずらをしてこのイルカが鼻で体当たりしてその男性が死ぬっていう死亡事故が起こってるんですよそういった前例から考えてもやっぱり起こった時は追突するとこの時期立て続けに追突される事案が起きてるんですね 2023 年の夏かな 7 月だったかなそうですね
それがなぜ起こったのかっていう時に直前で取材してて見つかったのがナイフで刺されるっていう事案があってイルカがナイフでまたひどいですねその方オーストラリアの方だったんだけどいろんなアミューズメントの浮き輪みたいなのを設営してる海水浴場ってあるじゃないですか子供用のでっかい浮き輪みたいなああいうのを設営してる最中にやっぱりイルカ遊びに来るわけですよ設営者のところでも仕事にならないから
その人は背中に 2 回ぐらいナイフで刺してると証言してるそれは自分の仕事が邪魔だったんで教えるっていうかしつけるっていうかでその死傷事案っていうかですね刺す事案が起こってでその人も確か 20 針ぐらい手塗ったって言ってたかな両手で噛まれてでその時に
映像を見てるとイルカの尻尾の左側が削がれて削れてるんですよグワッと肉がえぐれてるっていうかでそこだけ白多くなってたんですよで私が考えたのはそれが怒りの元だったかもしれないとツイートするようになったでその怪我はどこから来たかって調べてたらそのナイフ事案が出てきた
でナイフで刺されて怪我かもしれないなって最初疑ったんだけれどもナイフで切れるような形じゃないんですよねもっとガバッと削れてる大きいそれだけじゃちょっと納得いかなくてそのナイフ事案が起こった次の日に撮られた映像を探したんですよで動画が見つかってその動画を見てる限りではその尻尾がまだ削れてないんですよ
時系列としてまだそこの時点では怪我してなかった怪我しない多分だから前のナイフ事件による怪我は尻尾には及んでないっていうか尻尾は切れてなかったっていう判断に至ってで日本芸類研究所の小物先生に傷の状況を見てもらったところ可能性としては 2 つあって 1 つは細菌感染大が腐っていくみたいなことがあるでもう 1 つはスクリューだろうと
傷口の状況から見ておそらく感染症ではない 2 個目のスクリューのことで言うと
左側の削れてるところに平行する形で 2 個ぐらいちっちゃい切り傷があるんですねだから 3 本傷が入っててそのうちの 1 本は肉をえぐってるんだけれどもオビレの 8 分の 1 ぐらい欠損することになるんですそれでねだけどその平行した傷の形を見ると多分船の船外機プロペラですねに接触しすぎてそれで削れちゃったんだろう
随分乱暴な運転したんじゃないのって先生は言ってたんですけど船がですかうん
だけどそれは推定じゃないですかなるほどと私も納得したんだけどじゃあ本当にそういった状況が起きてたかっていうのをまたちょっと沿岸調べるとある動画が見つかってその動画ではですね船頭さんと乗ってる人がイルカがついてきたって言ってわーきゃ言ってるんだけど船のスピードイルカがついてきたから船のスピードちょっと落としたらうん
イルカがその船外機の真下スクリューの真下に腹を寄せたり顔を寄せたりしてくっついてきてるとだからその動画に音声が入ってるんですよもうちょっと前行かないともうちょっとスピード出してじゃないとイルカが巻き込まれるっていう会話をして結構焦ってるというか心配してる声がねリアルで入ってますねだからずっとそういうふうに人工物に対して全く怖がらない性格になってしまっていた
っていう状況があって傷の状態から言ってもこれスクリューで巻き込まれたと考えて差し支えないだろうとその傷を負った直後に傷を負う直前にはナイフ事件も起きてたと
直接の原因じゃないけれどもそういった状況があって尻尾が削れちゃってその直後についとつし始めてるっていうところから行くとやっぱり人との過剰な接近人からの過剰な接近かもしれませんけどもがあってそれに対して
傷を負ってしまったっていうところが一つの引き金になってるんだろうなっていうのが取材の結果ですねだから傷つけられたのはまさにイルカの方っていうことですねでも同時にイルカに噛まれたと言ってる人たちもいて人がイルカに近づきすぎたイルカが人に近づくことで
幸せになった人っていうのがどこにもないっていうかいるかも人も不幸になってるわけですよねこれすごい悲しい話だなって私取材しながらそうですね思ったんですよねこの人慣れした話はまだ続きますが続きは次回お送りします
はいということで今回イルカをテーマにお二人にお話を伺ってきました 野里京さんこちらの連載どこから読めますか朝日新聞デジタルの中に A ストーリーズっていう連載シリーズがありましてこれもいろんな記者が
いろんなテーマについて渾身のね執念の結晶って私呼んでますけれども取材成果を継ぎ込んだ連載シリーズがありますその中の一つで傷ついた背びれ
イルカが人に噛みつくまでっていう連載がありますのでそこに記事がずらっと並んでいますのでぜひそちらをご覧いただければなというふうに思います今回話した動画ですとかあとはイルカの写真っていうのも載っているのでぜひその動画画像とともに見てほしいなと思います
これね太田さんもコメントプラスで投稿されてますねなので合わせて読んでほしいなと思いますそれからのりきょうさん記者フォローでねお便り機能もやっているということでこの前記者フォロー機能を始めまして自分のページっていうんですか作って初めてつぶやいたんですがそのつぶやきではイルカの個体識別を自分でやらないといけないわけですよね違う海で発見したイルカが
1 年前に自分が見ているかと一緒かどうかっていうのを個体識別しないといけないその時にどうやってやってるかっていう背びれの傷の称号とか尾びれの傷の称号っていうのを暗い海の中でシャッタースピードをブレブレになりながらやるんですけどその辺のことをちょっとつぶやいてみましたのでご興味ある方ぜひご覧になってくださいはい
それから大方さんも記者フォローやってますやってますねどうやって使っていいんだかいまだにまだまだみんな模索しながらやってますあれでも読者の方とダイレクトにやり取りできるプラットフォームっていうことでねやっぱり私も講演会とかやっていてポッドキャスト聞いてそしてリアルの講演会に来てくれましたとか
いう方もいらっしゃるのでつながりのそういう場所を広げていくっていうのはすごい心温まってやる気も出ますしその間でもありましたよそれがポッドキャストで聞いてましたっていう投稿が
ありがたいですねそうそうそうやってねつながっていくとあのこれねポッドキャストやってるリスナーさんとかそういう投稿とかにもねあの神話性があるというかこう慣れてらっしゃいますのでねそういうのでねあのぜひね太田さんのりきおさんフォローしてほしいなと思いますそれからね太田さんは SDGs の方で動物の始まりシリーズという
次回予告
改めましてお二人ともありがとうございましたありがとうございましたリスナーの皆様最後まで聞いてくださってありがとうございました今後も番組を続けていくためぜひお力添えくださいこちらの番組に関する感想をぜひお寄せいただけると嬉しいなと思いますお便りフォームまたはディスコードというコミュニティもやっておりますのでそちらの方からぜひチェックしてみてください朝日新聞ポッドキャスト堀江真由がお届けしましたそれではまたお会いしましょう