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数学と編集は似ているという仮説 あり得ない? あり得ないなんてことはあり得ない(後編)#50-493

2025/7/3
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MEDIA TALK メディアトーク

AI Deep Dive AI Chapters Transcript
People
堀江真由
安藤秀樹
石倉哲也
Topics
安藤秀樹:私は数学と紙面編集には本質的な類似点があると考えています。特に、問題や記事の中核を見抜く初期段階では、直感が重要な役割を果たします。数学者が難解な問題を解く糸口を直感的に見つけるように、編集者も見出しを考える際に、記事の要点を瞬時に把握する能力が求められます。この直感的な洞察に基づいて、論理的な思考を重ね、見出しを練り上げていくプロセスは、数学の証明と非常に似ています。ただし、数学には唯一の正解が存在するのに対し、見出しには多様な解釈の余地があり、そこが両者の大きな違いだと感じています。 石倉哲也:私は物理学の視点から、数学との違いを認識しています。数学は抽象的な概念を扱うのに対し、物理学は現実世界の現象を解明しようとします。しかし、数学的な思考が編集に応用できる点も確かに存在します。例えば、複雑な情報を整理し、本質を抽出する能力は、数学的な訓練によって培われるものです。また、数学者が美しい証明を追求するように、編集者も読者の心に響く、洗練された見出しを目指すべきでしょう。ただし、私は数学的な厳密さよりも、読者にとって分かりやすい表現を優先すべきだと考えています。 堀江真由:私はお二人の議論を聞いて、数学と編集という異なる分野に共通する思考プロセスがあることに気づきました。特に、直感と論理を組み合わせることで、創造的な成果が生まれるという点は、非常に興味深いです。また、数学者が難解な問題を解く過程を楽しむように、編集者も見出しを考える過程に喜びを見出すことができるという点も共感できます。ただし、私は編集者として、常に読者の視点を意識し、彼らにとって最も魅力的な情報を提供することを心がけています。

Deep Dive

Chapters
数学と編集の工程における共通点を、ポアンカレ予想を例に説明。問題解決の出発点となる直感と、論理に基づいた展開の重要性を指摘。数学における証明と、編集における見出し作りの類似点を考察。
  • 数学と編集は、問題解決の出発点に直感が重要である点で類似している。
  • 数学は論理に基づいた証明、編集は見出し作成という異なる展開方法をとる。
  • 優れた見出しは、定型化されたパターンからの脱却が必要である。

Shownotes Transcript

編集マニア。日常には役に立たないけど、明日から新聞を読むのがちょっとだけ楽しくなるかもしれない、そんな話題をお届けしております。皆さん、こんにちは。朝日新聞の堀江麻由です。そして安藤英樹です。よろしくお願いします。今回はスペシャルなゲストがこちらの方です。どうぞ。こんにちは。石倉哲也です。よろしくお願いします。

前回の続きからお送りします。もともと石倉さんに呼んで、本当に一番聞きたかったことっていうのは実はあって…はい。

実は数学と紙面編集って似てるんじゃないですかねっていう話がもともとあったんです。これね、ワンオンワンでね、一回神田さんに言ったことがあるんです。はい。ワンオンワンっていうのは、ニュースの現場からで、毎年ね、1対1で神田さんに気になる記事を3本選んで、その選んだ人が神田さんと一緒にその記事について話すっていうやつ。

そうそうそう。いろいろその時に言ったのは、紙面編集、見出しを考える時っていうのは記事を読みますで、その中で例えば80秒なら80秒のこの辺りを考えてキーワード化すると見出しになるんじゃないかなっていう、いわゆる考えるところを考える。それって数学も、何が問題かをまず考える。いきなりさ、数式があってそれを書いていけば答えが出ますみたいな、高校の数学みたいなとは違って、ここを考えようっていうその…

最初の着手のところで、それをね、表した言葉でですね、ポアンカレ予想というのを提唱したポアンカレさんの言葉があるんですよ。「ポアンカレ予想」説明しよう。「ポアンカレ予想」とは、1904年、フランスの天才数学者アンリ・ポアンカレが提案した問題です。

物の形を研究する位相幾何学(トポロジー)の難問であり、その内容は「単連結な3次元多様体は3次元球面に同相である」という予想です。解決に100万ドルの賞金がかけられた7つのミレニアム問題の一つ。2006年にロシアの数学者グレゴリー・ペレルマンが証明しました。

待ってください!説明しようか…全然わからないっていう説明になってないね。これ結局どういう話なの?「単連結な3次元多様体は3次元球面に同相である」ということ。なるほどね、なるほどね…っていうしかないな。それは宇宙、この宇宙が単連結な3次元多様体であるっていうことが確認できれば、この世の宇宙っていうのが丸い…

つまり、その3次元球面に同相であるっていうことがわかるんですよ。つまり、その単連結な3次元多様体かどうかということが、宇宙が丸いかどうかの判定基準になりますよというのがポアンカレ予想のこと。

本当に根幹。これが分かればこれが分かるっていうところ。手前のこれ、宇宙が丸いかどうかはポアンカレ予想が正しくても分かんないんですよ。でも宇宙が丸いかどうかを判断する基準がこれですよと。それが単連結な3次元多様体かどうか。

これ、もっとわかりやすく説明すると、もうちょっとわかりやすいのがあるんですね。よかった。仮想の話をしますけど、ロープをロケットにつけてロケットを宇宙に飛ばします。そうするとロープがどんどん宇宙空間に行きますよね。ロープは無限に長いのでずっとロープが切れることはない。そのロケットが宇宙を本当に隅々まで行って地球に帰ってきましたと…

そうすると、長いロープが宇宙空間をずっと漂っていることになりますよね。今ね。で、ロケットを外して、そうするとロープが左手にはロープが1個あって、その帰ってきたロープ、右手には宇宙に向かっているロープがありますよね。

で、この状態でロープをたぐり寄せて、ロープが我々の手元に回収できるかどうかっていうのを考えてください。で、我々の手元に回収できるということが単連結ですっていうことなんです。だから回収できたら、この宇宙は丸いですってことが…

言える。回収できないってのはどういうことかっていうと、例えば宇宙が丸くなくてドーナツみたいな、真ん中に穴が開いてるような形だとしたら、ロープって回収できないんです。穴のところでくくくって引っかかっちゃうじゃないですか。そうか、そうか。片方を回収するんじゃなくて両方で回収する。左手も右手も引っ張って回収。なるほど、なるほど、なるほど、なるほど。

だからドーナツが、もし宇宙がドーナツのような形だったら、ロープ穴のところに引っかかって回収できないから、宇宙は丸くないんです。

と言えますよね。もしロープが完全に回収できたら、絶対に宇宙は丸いですってことが言える。これをもっと地球で考えるともっと分かりやすいんですけど、例えばロケットじゃなくて船の後ろにロープをつけて地球を一周させてまた帰ってきたとしたら、同じようにロープが2つ手元にあってそれを回収できますかっていう時に、地球だと丸いから絶対回収できるわけじゃないですか。

もし地球が同じようにドーナツ型だったら、同じように宇宙と同じように真ん中に穴が開いてるわけですから、ロープが引っかかっちゃって回収できない…

ということが分かるので、もし地球がそうだったらということで、同じようなことが宇宙全体の大きさでも成り立つんじゃないですかというのがポアンカレ予想。それはエッフェル塔とかサグラダファミリアに引っかかって回収できないとかそういう話じゃないんだ。そこはね、もう成り倒していいんですよ。ただその宇宙空間に出ちゃダメなんですね。地表を通って回収しないと意味がないわけで…ポアンカレさんの言葉の話だったのに予想の話が…

まさかそんなところに展開するとは!で、安藤さんが言いたかったのは、えっとですね、これポアンカレさんが言ったというのは訳によってちょっとニュアンスが違うんですけど、僕が読んだのは「証明するのは論理だが、発見するのは直感である」

っていう風におっしゃっている。さっき言ったみたいに、ここを考えるっていうところが、そこの考えるところにたどり着くところは多分直感なんです。それをじゃあ答えに持っていく、僕らの世界で言うと、そこを時をほぐして見出しにする。数学だとそこを特化化にして何らかの公式なり証明なりをしていくっていう。そこはもう完全ロジカルだから。編集者にもし才能が必要な部分があるとしたら、ここの最初の直感の部分だと思う。

ここだな、この言葉を使うんだな、このエピソードから行くんだな。でもそれってある程度経験で補っていける才能ではあるんですよね。何回もやっていくとこういう時はこうだってパターン化していって。でも本当にすごい見出しって、そのパターン化とか定型化から飛び離れたとんでもないところからやってくるものだよ。で、僕がね、数学と紙面編集って似てんじゃねえかなって思ったのは、もうまさにこの話を聞いて。で、数学の話を聞こうと思って石倉さんだなと思って、石倉さんが今ここにいるっていう…

そういう流れです。この回、ポアンカレから来てるんですね。そうそうそう。で、通学者ってなんかそのいろいろ…まあこれは多分取材した石倉さんがもっと実感としてあると思うんだけれど、一般的にはさ、ちょっとまあ通学に限らない、物理ノーベルの物理学賞とかさ、医学生理学賞とかさ、その言ってるエピソードとかはすでに変わった人たちだなみたいなことってあるじゃないですか。そういう意味ではなんとなく言葉としては良くないけれども、まあ…

奇人変人みたいな感じのエピソードみたいなのに僕は割と刺さる。刺さるんですね。「あー、なんかそれって面白いよね」っていう。それで数学と編集者が似てるっていう話をもうちょっとなんか深めたいなと思って。だからこの辺どうですか?似てると思いますか?

似てるかな?ちなみに僕、別に数学が得意じゃないんですよ。そうですよ。だって物理学科ですから。僕らの中では割とかなりニアリーコールで全然違いますよ。数学っていうのは、物理学と…自分から言うと、数学っていうのはもうほぼ哲学なんじゃないかぐらい、こう崇高な学問で。別に数学っていうのはその…

この三次元空間とかに存在しないようなことも考えてもいいわけじゃないですか。この宇宙空間に存在しないような無限次元とか考えてもいいわけです。うんうん。

なんでそんなこと考えなきゃいけないのかなとか思うんですけど、我々っていうか物理学者っていうのは存在するものをどうやってそれがそうなってるのかっていうのを原理を調べるわけですけど、数学者ってはもっと先を行って存在していないようなもの、10次元とか20次元とかそういうことまで考えちゃう人たちなんで。物理と数学って全然違う。物理学者と数学者が例えば同じ事象から…

受ける印象が違うとか。「1たす1」を当てていった時に「2」っていう人と「大体2です」っていう人と「3四方以上なら2ですよね」みたいな、言いますね。いるかも。そういう話っていっぱいありそうな気がする。これは有名なフェルマーの最終定理っていう小説、僕大好きで10回くらい読んでるんですけど、そこの中にある…

天文学者と物理学者と数学者がスコットランドで休暇を過ごしていた時のエピソードらしいんですけど、列車の窓から腹っぽを眺めると黒い羊が目に留まったらしいんですよ。天文学者は「これは面白い。スコットランドの羊は黒いのだ」っていう風に言って、一方物理学者は「何を言うんだ。スコットランドの羊の中には黒いものがいるということじゃないか」と言ったと…

ここまではそうだよな。数学者は天を仰ぐと歌うようにこう言ったと。「スコットランドには少なくとも一つの原っぱが存在し、その原っぱには少なくとも一頭の羊が含まれ、その羊の少なくとも一方の面は黒いということさ」。見えてる事象を超厳密に定義してるのがスコットランドだってね。

この話ちょっと有名で、実は4番目の人がいるっていうオチがあるっていうパターンもあって。4番目の人、生物学者で「いやいや、あれはヤギだよ」っていうオチがある。「ヤギなんかい!」っていうね。この手の何とか学者と何とか学者の違い。例えばさ、国民性によって違う時に何人はこうして何人はこうしてみたいな、かなり近いものがあって、僕が聞いたことがあるのは、家の中にまず2人が家の中に入りました。

しばらく経った後に出てきたのは3人でしたっていう話。それを見て物理学者が「測定が誤ったようだ」生物学者が「中で繁殖したんだ」っていう。数学者は「もしもう一人家の中に入ったら家の中には誰もいなくなる」。いわゆる出てきた中でマイナス1人、中に人がいるっていう測定をしてるから、一人入ってったらちょうどゼロになるよねっていう話。この手の話がすごく好きなんですよ。これは面白いと思って…

私たちはきっかけを届ける人間たちのチームです。新しい朝をつくれ。朝日新聞社 松下光平、三上愛出演ショートドラマ「新しい朝をつくれ」朝日新聞社ブランドサイトで公開中。

朝ポキって、自分の声好き嫌いの回みたいに「へー、そうなんだ。わかる」っていう感想や、自分のこともついつい話したくなるような番組が多いよね。だったらその自分の思い伝えてみたらいいんじゃない?え、できるの?そういう時は番組ページの概要欄に載ってるご感想やお便りフォームのリンクから送るのがおすすめ。橋本かなさん推しだから橋本さんに応援メッセージ送っちゃおうかな。

お便りフォームではニュースの雑談会への質問も募集してるって。自分も番組に参加してるみたいで取り上げられたら嬉しいかも。同じような仲間ができたらもっと楽しそうだな。それなら朝ポキの制作メンバーやリスナーと交流できるDiscordに参加してみたら。番組概要欄にある「交流はDiscordから」入れるよ。ますます朝ポキが欠かせない存在になりそう。あなたの朝ポキライフをより豊かに…

さっき言った数学と編集が似てるっていう話の延長線上で言うと、さっきの考えるところ、どこを考えるかっていうのを考えるっていう話。それ以外にもいくつかあると思っていて。これ石倉さんが前の下地さんとの科学会で言ってた。「数学者って一人で研究室に閉じこもって、紙と鉛筆と、もちろん今コンピューターだけど、じゃなくて、誰か相談できる相手、その理論を話す相手、何か雑談の中から何かが見つかる」。これって編集者もあるあるじゃない?

見出しを一人で考える。周りの人に「こんな風に考えてるんだけど、どう思う?」デスクがアドバイスしてくれることもあったりとかして、誰かと話して何かいろいろ転がっていくことがあるんじゃないかっていうこと。

それからこれもさっき途中の話だけど、一つの方向からこの問題を考えていくとなかなか思いつかないんだけれども、ちょっと違う考え方。例えば台数で考えてたんだけど、機械で考えたらもっと簡単になったとか。これ正しい。数学的に。編集者も例えば主語をパッと変えてみるとか、誰かを主語にしてつけようと思ったけど、ちょっと神の視点で俯瞰して見てみる。見出しがちょっと転がる。物の光の当て方によって道が見えてくる。

これはね、あんまりね、賛同されないんだけど、考えてる時が一番楽しいんです。見出しがついた。数学で言うと解けた…

っていうと、それは確かに面白い、楽しい瞬間なのかもしれないけど、もうそれを考えなくなっちゃうんだっていう一抹の寂しさが起きる。「いやー、これはなかなか…足してないと無理ですよ」。我々普通の編集者はもう辛い、辛い。なかなか見出しつかないで、ツイッター嬉しいですからね。そのなんかね、ツイッター最高地点…ツイッターの最高地点じゃないんだよ。つくまでの過程がすごく楽しくて、終わっちゃうんだ。なんかさあ…

家を借りようとしてさ、マドリーズを見てる時が一番楽しいみたいなさ。何か時計を買う、カバンを買う、服を買う。その考えてる瞬間が楽しい時ってあるじゃないですか。でも買っちゃったらそれはそれで所有欲としては嬉しいんだけれども、もう迷えなくなるみたいなね。あれの中にどうかな、これがどうかなって思ってる時が一番楽しいな。僕はそこまで…足してないかな?やっぱなんかつけてる時って辛いですよね。だってもうできたら早くつけて…

デジタルに流したいなと思っていますけど、でもね、旅行中、旅行計画立てるのが一番楽しいです。それはすごい分かります。なんかどこ行くとか、完成形の前が楽しいっていう…

これは何でも共通で、そこまで共通しておきながら、僕いつもこの番組で言ってるけど、見出しって正解のない世界で、数学ってのは基本的には正解のある世界と言われていく。その最後の出口の部分が違うんだなっていうのはすごく印象的。

なんとなく見出しもそうだし、数学もそうだし。数学ってその、なんていうかな、「定理は美しい」みたいなことってよく言うじゃないですか。公式としてすごく定理は対象になったりとか、そういうのも含めて。見出しも多分いい見出しというか、すごく本当にいい見出しってなんか完璧なものって美しいなっていう、その文言が動向じゃなくて国も含めて…

無駄がそぎ落とされてるっていう。だけど最後に求めてるものは人の数だけ違う。証明の仕方が人によって違うってことはあるだろうけど、でも結局たどり着くところが一本道…一本道じゃないのか。でもなんとなく…

目指していて、最後に出てくる絵画を一つのもの。数学とそうじゃない。目指す世界なんてこんなに一緒なのに、分かれてるんだろうみたいなことを考えてたら、多分この会社僕しかいないと思うんですけどっていうのを聞きたかったのさ、石倉君。珍しい。数学の世界ではマニアだし、編集の世界ではマニアの入り口に…

いる人じゃない。ある証明を本当に短いページで証明してる証明もありますし、そういうのってすごい驚きを持って迎えられるみたいですね。数学会では4ページとかで短いことが素晴らしいってこと?短くて素晴らしい。短いから本当に最短距離でそこの証明に行ってて、無駄な遠回りしていってないっていうか、直線で行ってるっていう…

フェルマーの最終定理って350年以上かけてすんごい遠回りして証明されたんですよ。いろんなところ、いろんな証明をステップを踏んで、すんごい遠回りで証明されたんですけど、いわゆる望月新一さんが作ったABC予想を解いたわけですけど、その時に使ったIUT理論っていう理論を使うと、それが350年解けてたものが本当に最短距離で証明できるフェルマーの最終定理です。

そのぐらいの威力があって、そういうものってやっぱ魅力的なんですよね。理論として。そんな350年もかかったやつが本当たかだか数ページで証明できるんだったら、この理論ってもっと他にも応用できるんじゃないかなと思うじゃないですか。だからそういうなんか無駄のない証明ってなんかやっぱかっこいいなって私も思いますね。無駄のない…そうそうそう。

将棋とかもさ、最短距離別解みたいなのもたまにあったんですけど、でもやっぱり最短手順で解くということが一番美しい。もっと伸ばして伸ばしていったら違う、あればあるのかもしれないけど、そこに美しさを感じるか。その美しさっていうのが数学者もそうだし編集者もそうだし、そういうのに見せられてどんどんどんどんその世界に入り込んでいく一つのキーワードではある。「数学が美しい」とか「数が美しい」とかっていう名言もいっぱいあるよね。そういうのにやっぱりある…

世界共通項があるんじゃないかなっていう気はしている。そんなこと今まで考えたことなかったんですけどね。ずっと思ってた。編集と数学。ここでちょっと話それるんですけど、石倉さん、クイズ!ほう。

石倉さんの好きな数字は何でしょう?有利数。もちろんこれはですね、私がいろいろ石倉さんを調べてる時に記者フォローっていうデジタルで記事の下にね、名前が出ててフォロー押すとその人の書いた記事とかが出てくるようになるページがあって、そこにですね、自己紹介でわざわざ書いてあったんです。「好きな数字は」って。覚えてる?もちろん。ちょっと気になって…

気になったんでクイズにしてみました。それじゃあ俺に出してるってことだね。もちろん、もちろん。ちなみに僕、好き好きって車のナンバーもこれにしてます。やっぱりそういう系なんですね。ってことは4桁ってことか?別に車のナンバーは4桁とは限らない。素数ではあります。ちょっとしたコインロッカーの暗証番号とかとかに使う人もいるっていう。絶対当たらないと思う。220。残念。

8回かよ!本当じゃあ正解お願いします。137。全然近くない。220。そうじゃないの。UI数かな?なんで137?137って物理の微細構造定数α(アルファ)の逆数なんですよ。聞かれてよかった。微細構造定数っていうのは、これ次元がないんですよ。

でもそこの中には物理学で使うあらゆる数字が入っていて、それを掛け算とか割り算したら無限次元がなくなるんですよ。あれ、この数字ってなんで137なのかっていうのは誰もわかんなくて…

この137っていう数字が我々の宇宙を宇宙たらしめてる根幹だと言われていて、これが例えば137じゃなくて1割でもずれて10とかですよとかになってたら、我々のこのような宇宙はなかったって言われてる。そういう風な力の加減とかがぐちゃぐちゃになっちゃって、この宇宙空間がこういう状態ではないだろうって言われていて、137だからこそ…

这个宇宙空间,就好像存在于某种宇宙中一样,没有人能解释为什么是137。137在石仓先生看来很美,很美对吧,但是说过它是137的人,一定掌握着某种…怎么说呢,这是通过实验得出的结果。啊,原来如此,每个实验都是绝对正确的,所以137并没有错。

但是,从理论上来说,为什么是137,没有人能够证明。如果能证明这一点,那真是太令人兴奋了!太令人兴奋了!啊,不不不,哎——

记者在报道中写下这个数字,这让我觉得他真是个数字迷。不过,石仓先生,在科学界也是如此,您经常会举出具体的例子来解释复杂的理论吧?

在解释的时候,我尽量做到这一点。研究宇宙时,动辄就是几万光年、几亿光年,几万光年就像近在咫尺一样…近吗?从地球到几万光年,其实非常近,但这让人难以理解,所以我会尽量用比喻来解释距离之类的数字。数字是事实,但如果能用什么东西来比喻的话,最好还是比喻一下。

我会注意这一点。数学的世界,感觉像是不断构建已有的东西,与其说能做出新的证明,不如说科学的世界,随着文明的发展、世界的变化而不断变化。

与数学不同,标题的世界变化不大。直到最近,AI的出现才带来了一些进步,或者说,这是否算进步还不好说,但AI可能会改变标题的思考方式。例如,虽然我自己现在仍然会写标题和文章,但在写标题时,AI会对我产生影响。我使用AI作为参考,

假设我写了几个标题,然后让AI帮我改进,并解释原因,它就会给出一些我绝对不会想到的角度,非常新颖的标题,并且会解释为什么这样写。我就会想,原来还有这种视角啊。

然后我说,“就用这个思路,再写一个更像报纸标题的版本吧”,即使是简短的标题也可以。通常情况下,会得到很多比较中规中矩的标题,但有时AI会突然蹦出一些我从未想过用过的词语,我会想,“这个词可以用啊!”然后

以此为线索,这些词语就会出现。例如,如果不传达文章的概要,这些词语可能就不会出现。我认为AI传达了文章的概要,但它给出的词语组合是我从未想过的,甚至是我没有重视的词语,它会突然蹦出来。我意识到,原来可以从这里提取这些词语啊。就像刚才说的,AI可能会把“天照粒子”用在标题里。

用这种方法,毕达哥拉斯定理能出现吗?不,我想不会。这种词语…如果让AI学习所有过去的文章,并了解这些文章使用了哪些标题,那么AI就会主要学习那些关联性最强的词语,所以这和刚才说的宇宙飞船的光速是一样的。

如果AI能做到这一点,我们可能就失业了。那么,AI生成的标题是否完美到可以直接使用呢?没有。因为我们并没有让AI学习所有的稿件,如果让它学习所有稿件的话,它可能会给出完美的标题。但目前还没有完美的标题,需要反复修改。

最终,我仍然需要自己负责,用人的力量来写标题。AI就像一个很好的顾问,或者说是一个陪练的对象。它有时会出错,会给出奇怪的答案,但有时也会给出很好的建议,我会采纳这些建议。

所以,我必须自己完成,虽然最终会交给编辑,但我必须自己完成到这一步。在独自工作的时候,没有伴侣,很难独自完成的时候,AI就成了我的顾问,或者说陪练的对象。它有时会出错,会给出奇怪的答案,但有时也会给出很好的建议,我会采纳这些建议。

所以,如果引入了直觉型AI,未来AI可能会随着学习而改变。是的,这在多大程度上会影响我们的工作,现在还不知道。

这次节目从不同的角度展现了不同类型的“狂热”,我觉得很有意思。其实我还想多聊聊,但时间不够了,下次再聊吧。有人懂吗?不知道呢,回头问问堀江先生。感谢石仓先生和安藤先生!谢谢!我们是传递契机的团队。

创造新的早晨,朝日新闻社,松下光平、三上爱出演的短剧《创造新的早晨》正在朝日新闻社品牌网站上公开。