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cover of episode 切り口を動詞にすればジャーナリズムになる 柱・梁・屋根の組み立て(イルカをたどって・連載編) #50-485

切り口を動詞にすればジャーナリズムになる 柱・梁・屋根の組み立て(イルカをたどって・連載編) #50-485

2025/6/19
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MEDIA TALK メディアトーク

AI Deep Dive AI Chapters Transcript
People
堀江麻由
野里京正友
Topics
野里京正友: 我在构思连载时,会联想到建造建筑物。柱子是素材,梁是切入点,屋顶是问题意识。只有这三者结合起来,才能构成完整的连载。梁(切入点)至关重要,它能将各种素材整合起来,并决定取舍。屋顶(问题意识)决定了文章要传达的信息和对社会的诉求。我以“追踪海豚袭击事件的现场”为切入点来组织素材,这个切入点是一个动词。将切入点设定为动词,记者就必须亲自去调查和行动。如果用名词作为切入点,报道可能会变成对事件的简单回顾,缺乏行动性。我希望通过报道,让人们重新思考人与野生动物之间的距离和相处方式。人类与其他野生动物的相处方式也存在很多问题,要么过度捕杀,要么使其灭绝,要么将其引入新的环境,导致严重的问题。记者如果对社会问题有深刻的认识,就可以写出系列报道。 堀江麻由: 之前已经请教过野里京关于连载写作的问题,现在想再次探讨。从现状到追溯海豚的来历,需要记者进行推测和假设。这次连载给人的感觉就像侦探在追踪线索。如果没有明确的主题,连载报道就会变得杂乱无章,往往会以单篇报道告终。

Deep Dive

Chapters
連載記事の構成を、建物の建設に例える。柱は素材、梁は切り口、屋根は問題意識という3つの要素が重要である。
  • 連載記事は柱(素材)、梁(切り口)、屋根(問題意識)の3要素で構成されるというメタファーが提示された。
  • それぞれの要素がどのように記事構成に影響するか説明されている。

Shownotes Transcript

Translations:
中文

みなさんこんにちは朝日新聞の堀江真由です本日は福井総局長兼国際報道部員の 野里京正友さんに来てもらいました野里京さんよろしくお願いしますよろしくお願いします前回イルカについてのお話を 太田雅彦さんと 3 人でお話ししてきましたけれども

今回はちょっとメディアトークに寄せたお話をしていけたらなと思うんですけれどもなぜこれをやっているかというとですね本編でも少しお話ししたんですけど前回出演してもらったのが 2024 年の 8 月ということで連載どう書けばいいということをねお話ししてもらいましたタイトルが年に一度はと言われても連載どっ書けばいい前編が No.50-361 で後編が 362 ということで連載のね

書き方ってそれ今教わってなかったよねっていうことでねそういう話をしてきたんですよねそうですね毎回ね連載書くために苦労するというか現象を目の前にした時にどうやって連載組み立てたら伝わりやすいかっていうのをね考えながら各社やってるんですけれどもそれで少し処方箋というかこれまでの名作と呼ばれるようなものを見てきて

はい

恐れ多くもやったんですけども実際に連載が出ましたのでねはいそれの答え合わせをね一緒に半年このスパンを開けての答え合わせってなかなか結構面白いなとただこれがもちろん一つの答えじゃなくて一例としてということでそうですねあくまでのりきょうさんが見たスタイルということで見ていければと思うんですけどリスナーさんからもたくさんね

予想の方がね投稿してもらってるんですけどそのコメント紹介する前にですねまずですねのりきおさんが考えた連載の組み立てっていうのを改めておさらいしたいんですけれどもそうでしたね連載を考えるときに私は建物を建てるイメージを持ちますと

という話をしました建物を建てるときに柱木材ですねたくさん必要になりますその柱がたくさんあるだけでは柱って立たないんですよねそうですね素材だけあってもはいゴロゴロ木材が並んでてもそれは家にはならないじゃあどうするかっていうとその柱を並べて建てるこの針が必要うん

になってくる住宅見てても立派な家っていうのは針がしっかりしてるんですよねむしろ一本一本の柱よりも針の方が太かったりもする針がしっかりしてないと柱の並べ方間隔位置窓りも含めて作られないということで針をかけますで柱と針だけで作った連載っていうのも結構あるんですけれどもなるほど

でも本当はその上に屋根がかかっていないとそこには住めませんよねとそうですね長く住める建物にはなりませんよねということで柱と梁と屋根っていうのがないと建物はできないでしょうとでこれを連載に引き付けて言うと柱バラバラのそれぞれの木材柱っていうのは素材であるとうん

取材してきた中で拾ってくるいろいろな素材である。針っていうのは何かっていうと切り口、描き方、切り取り方みたいなことだろうと。同じ現象を見てても描く人によってその描き方ってのが変わってきますので、描き方を切り口を定めるといろんな素材が立ち上がってきて塊になって見えてくる。どれを拾ってどれを捨てればいいのかっていうのが分かってくる。

最後に屋根は何にあたるかというと問題意識だというふうに考えていてそれらの素材をある切り口によって並べて描き切ることで何を読者にメッセージとして伝えたいか社会に訴えかけたいのかっていうところの問題意識がしっかりしていないと建物として作品としてはメッセージ性が弱くなってしまうしアラカルトに終わってしまいますよね屋根のない建物になってしまうということで

それが全体の私の話の骨組みでしたねそれをもとに前回の予想としてイルカの記事をこれからやりますと予告をしていてじゃあカミツキイルカっていうのでこの建物に例えてやるならどういう切り口でやっていくと思いますかっていうのをリスナーの皆さんに問いかけたところですね

ちょっとご紹介したいと思います多分これ紹介されている頃にまさかこんな前のやつが紹介されると思ってないイルカの噛みつき事故っていうのは皆さんもしかしたら聞いたことあるかもしれませんが福井とか石川を中心に日本海側で 3 年間で少なくとも 50 人以上が噛まれる野生のイルカに海水浴場などで噛まれるっていう事案が起きていて一体これはどんなイルカがなぜどんな風にこういう風になってしまったのかっていうところを追った

連載を書きますと宣言してたあの時はまだ取材始まったばかりで書いてなかったんですがそれで皆さんだったらどんな柱をどんな針をどんな屋根をかけますかっていう呼びかけをしたところお便りは視聴者の方から届いた嬉しいですねはいちょっとね紹介したいと思います朝日愛知さんから

私だとしたら柱が実際に起きているカミツキイルカによる被害の状況針が被害に遭われた方や目撃証言またイルカを飼育されている専門家の意見屋根がイルカが生息する海域の変化

それが人間によるものなのかどうかの検証ということでまず一人目予想されておりますよどれも大事ですよねどれも必要な要素ですよねそうですねこれ結構あ

すごいもう取材できるなってくるね考えてくださったっていうかすぐ現場に行けそうな感じがしますよねそうですねでもう一人紹介したいと思いますゆうじさんから記事に書くにあたっての針を考えてみました 1 群れからはぐれたであろういるかなぜ群れからはぐれるようなことがあるのだろう 2 本気で

噛んだら 5 針縫うどころではないはずおそらく遊びでの噛みつき動物にとって遊ぶとは何を意味するのだろう ③ イルカ業の現在 ④ もともとこの海域にイルカはいたのか温暖化の影響はいいポイントですね ⑤ 海水浴場に近づかないための工夫とおそらく簡単に人の知恵を超えてくる動物との戦い

考え出したらキリがありませんということだねすごい知恵の宝箱みたいなユージさん取材のアイデアをありがとうございますっていう今後の乗り気を

ノリキョウさんのアイディアにもつながりそう確かにクマとかイノシシとの違いとかね水族館と海洋生物の関係性とかねやっぱり深く物事をこの生き物っていうのを見る上で他との対比とかねすごく大事な視点ですよねそうなんですよね別の回で本編もご紹介したので皆さんもある程度エピソード聞いてからこれ聞いてもらうとより分かりやすいと思うんですけどこのイルカ

はい

行くとちょっとどうなりますかそうですねこのゆうじさんも屋根もちょっと言及してくださっていまして屋根としては生物多様性野生動物の共存などでしょうかとそうですねこれは結構私と近くてですね今ご紹介いただいた朝日愛知さんとゆうじさんが挙げていただいたポイントはですね全部ではないんですがほとんど私は柱として使ってますおお

だからイルカによる被害の状況目撃証言専門家の見方ですねあとイルカにとって遊ぶとは何を意味するのかとかですねそうですねこの辺の素材は素材として扱ってますねその取材を発見した中で得られたパーツっていうかですね

そして謎解きの一つ一つとして使ってますそういったものが集まってきてそれをどういうふうに描いていくかっていう切り口を考えたんですけれども私はですね紙付きの現場をたどるという切り口で素材を並べてきました紙付きの現場をたどるっていう動詞で考えました動詞でねこれがポイントだと思っていて

どうしても切り口というと我々の業界でもデスクとかに切り口考えろとか横串考えろって言われるんですけどどうすればいいんだって思う面白いけど描き方を考えなさいと切り口考えなさいって言われるじゃないですかでも切り口って言われた時に名詞でみんな考えちゃう私もそうなんです確かにこれを動詞にするとジャーナリズムになる

なぜなら座ってて書けないことを自分で指定することになるからです描き方を動詞にすると誰々に聞くとかどこどこを尋ねるとか何々を食べるとか寝るとかになるからそうすると書く

動くものである記者っていうのは書くことに頭がとらわれがちだけれどもその前に動くものを調べるものを足を動かして動かなければいけないだから切り口自体を動詞にするっていうところによって

やっぱりお金をいただいているというか付加価値が生まれるというかねそこに対してやっぱり読み物としての代金を払っていただいているところへの説明責任ということになるんだと思うんですねそこに名刺を持ってきちゃうと何々自身何周年

何々事件何年みたいなことになっちゃうとそれって足が動かないんで今ある素材でそのまま書けばいいや今ある素材で書いちゃうとあらかると連載になっちゃうじゃなくてそこで何とかをたどる何とかを追う何とかを聞く疑問をもう一回掘り起こすみたいなことにすると途端にさらに取材しないと物にならないってことに自分で気づいて

現場に行かないとダメだってことになってそこがやっぱり記者の仕事っぽくジャーナリズムになってくるということだと思うんですね

なので今回イルカの来歴をたどるっていうことでもこの連載を見ていくとすごくわかりやすいんですけどこのイルカがなぜ噛みつくようになってお互い近づきすぎた結果傷つきあってしまったのかっていうのがたどっていくと本当にわかるようになっていくというか野党半島の先端の石川県鈴市に最初に現れてから

4 年ぐらいかけて少しずつ南下していくわけですけれども南に下っていくこの幼い赤ちゃんイルカが何をきっかけにどういったことを弾みに人に慣れてそこから逃れられなくなってきて人間側はどういったアクションというか行為をすることによってイルカをそうさせてしまったのかみたいなところを

言ってみれば人災の側面をですね描き出していくという描き方切り取り方なんですよねこれは動詞でやると噛みつきの現場をたどるという描き方で沿岸の目撃情報とか専門家の話を交えてみたりとか動画とか写真の情景を入手して描き込んでみたりということをやっていくということですねこれね

エピソードも聞いてて思ったんですけど最初に行く浜でイルカの被害に受けた人の話を聞くとかそういうところまでは出発点としては分かりやすいと来歴を辿るまでのまずその現状素材集めの方ですね噛まれた方に話聞かないといけないとかですねそこは分かりますただそっ

ここから来歴をたどろうと思うと今回もいろいろ出てきましたけれどもそののりきょうさん自身の推測予想立ててこう

なんじゃないかっていうので進んでいかなきゃいけないポイントが何個もありましたよねもしかしたらこういうことが起こってたんじゃないかで沿岸を取材するとこういった断片情報が出てきてそれをブレイクスルーしたのはこの人の証言だったみたいなルポルタージュになっていくわけですよね一緒に読者の皆さんと謎解きっていうか解明をしていくような書き方に自然となっていく

それは描き方を動詞にできるかどうかっていうところがポイントだと思ってますそうですまさにちょっと違うかもしれないんですけど探偵のような辿っていく感じが今回の連載は特にしたなという風なイメージがありますねそこは一緒に

意識してそういうふうにやってましてであと屋根ですね屋根の部分はですね私が今回問題意識として屋根に掲げたのは人間人と野生動物とのディスタンス

距離感向き合い方っていうのをもう一回考えないといけないと そういうところをメッセージとして伝えたいっていうふうに思いました噛みついたのはイルカ人間から側からするとね噛みつきイルカと呼びたくなるんだけれども でももしかしたらイルカの側からすると彼はもって生まれたその生態に従って行動しているだけで目の前に

噛みつかれ人間が多発したっていうことなんじゃないかとそうですねあとはその本編で太田さんもおっしゃってましたけど噛みつくつくっていう表現自体そもそも違うんじゃないかとかそういうことですねイルカにとっては普通にじゃり合ってる一環なだけであってそれを人間側から見たら攻撃として捉えているというただそれだけの話だという話

話もありましたよね。

っていう手もあるし例えば人と野生動物との向き合い方距離感みたいな問題意識のもとでじゃあクマと人間はどうなんだとかアライグマと人どうなってるんだとか他の動物と他の動物他の野生動物と人間の向き合い方っていうのは間違えてるのいっぱいあるよねとうん

採取してみたり絶滅させてしまったり他のところから持ってきちゃって大変なことになったりそうですね今ね野生の動物が出過ぎちゃって困ってるっていうところもねこの問題意識っていうところのメッセージ性がしっかりしてる

社会に対しての訴えかけっていうのが記者の中でしっかりしているとその続編第 2 弾第 3 弾っていうのが連なってくるわけですね確かにそうすると 8 回ぐらい連載を書くと分量的には 1 冊の本におお

なるということになる分量的にはなるのでやっぱり本を出すときってこの本は結局何を言いたいんですかっていうところで考えるんですけれども我々も本を年単位で書いて出すっていうことをなりわりとしているわけではないんだけれども大きい問題意識のアンブレラのもとに

ワンセクションワンセクション書かないといけないことを書いていくっていう意識で大きい構造を描きながら自分の連載第 1 弾第 2 弾として書いていくと 1 回じゃ盛り込めきれないんですよねそうですよねだから一つの切り取り方一つの描き方で 1 回 1 回記録に留めていくって形でやっていくと意外に 2 弾 3 弾と続いていったりもするぞその連

実際が 2 段 3 段続いていった時にこの柱と針と屋根が変わることっていうのはありますかだからすごく見通しがいい問題意識を屋根を作れた時は変わらないですねそうですねただもちろん変わっていくこともあると思いますし変えていいんだと思いますで針は多分取材の手法はルポルタージュだったりいろいろあるんで

同じようになるかもしれませんけれども針は切り取り方描き方は変えていっていいと思いますねただ屋根大きな問題意識っていうのは共通していたとしたらそれはやっぱり第一発目からいい問題意識を持ってたんだなっていうことが言えると思うんですよねそうですね俯瞰して先の先々まで見据えてできるっていうことですねその話の広げ方っていうか

つなげ方みたいなところでこれこの前と同じ問題意識メッセージじゃないかって言ったら 1 回目から見通せてたんだなってことが言える私たちはきっかけを届ける人間たちのチームです新しい朝を作れ朝日新聞社

松下光平 三上愛出演ショートドラマ 新しい朝をつくれ朝日新聞社ブランドサイトで公開中あーもうすぐ受験だよ全然時間が足りない時事問題まで手が回らないよ

時事問題対策ならニュースの学校っていうポッドキャストがあるよえ、なにそれアメリカ大統領選や南海トラフ地震とかニュースのキーワードを解説してくれるんだよしかも 10 分だから移動中にサクッと勉強できるよそれだったら通学中にも聞けるね見て

へーいろんなキーワードがあるんだね番組をフォローするっていうボタンがあるけどこれ何?番組をフォローすると新しいエピソードの通知が届くようになるよ早速フォローしてみるね平日毎日配信しています朝日新聞ポッドキャストニュースの学校

動物と人との距離感っていうのはある種さっきおっしゃってたクマとか他の動物に変えていっていろんな方向からその距離感っていうのを伝えていくっていうと今回で言うと屋根は変わらずにいけるような気がしますね

それからもっとこの特定のイルカについてさらにさらに追っていくとすればこの後これ連載を書いた後に行政が動いて対策に乗り出すわけですけれどもこれまでその人に接触してくるイルカにどうやって対策するかなんてことは日本でなかった世界的に見てもなかったわけでそれを対策の行方というか共生への道を観察するというかたどるみたいな形の

描き方にするとじゃあこの噛みつき事故をたどる第一弾の連載を受けて第二弾ではそれに対して人間側がどうやって共生の道を図っていくかっていうのを記者が一緒に観察していくっていうような描き方にすると沿岸の自治体の取材をしてみたり

協力している学者の先生の論文を読んでみたりその動きを一緒に行って調査してみたりっていうことでまだ第 2 弾の連載ができてきますよね確かにその第 1 弾だと海であったりとか現場が来歴をたどるっていうことで多かったですけど他の取り組みっていうとまた別の取材先になったりっていうパターンも

たくさん出てきますよねでもそれの背後にある問題意識っていうのはやっぱり人間と動物の適正な距離感を測っていくんだどうあるべきなのかっていうことを再考していくんだっていう考えの屋根のもとに収まる話なんだろうな確かにだからこれがさっきね連載で屋根のない連載がたくさんあって

あるっていう風な話あったと思うんですけど屋根がないと連載第 2 回第 3 回やってあっち行ってこっち行ったりしてあれこの連載って結局なんだったんだっけってなっちゃう単発で終わるんだと思うんですねうん

この話を聞いてて疑問に思われる方もきっといらっしゃるのはこの福井のイルカはたどっていくと野党半島の先端の石川県鈴市で 2020 年 8 月にイルカ伝説のある神社の前で現れたっていうのが私の第一弾の連載なんですけどそうですねじゃあその前は親とまだいた頃親とはぐれお母さんイルカとはぐれちゃって一人になって人間に頼ってたみたいな構図なんですけど

その前お母さんと一緒にいた時代なかったのとかどこに立ち寄ってたのそこでは人間と接触してなかったのっていうような話を追っていくシリーズもまた確かにありますよねありますね実は親といた頃から人慣れしてた可能性もあるしお母さんが見つかるかもしれないし

それどこから来たのっていう話をしていくとこのイルカだけの話なの他の場所でも問題になるんじゃないの他の群れでもこういったこと起きえるんじゃないのっていう話になるそうするとこのイルカのお母さんイルカを訪ねて三千里みたいなね

いうような切り取り方お母さんイルカを探すみたいな切り取り方をまた切り口を持ってくるとその先を探してくるポルタージュができていく確かにそうですねその本編でイルカが 40 年ぐらい生きるという風な話をしてたので元気に

元気に過ごしてたらまだね生きているまだこの後もね彼が彼ってこのイルカはオスなんですけれども今だいたい 6 歳ぐらいになったかなまたもしかしたらはぐれてたんだけれどもどこかの群れに合流するかもしれないですね別のどっかの家族とか関係なくもしくははぐれてきた別のメスと確かに家族にある出会うかもしれない

そもそもこのイルカはね北から南に徐々に南下していく傾向があるんです年単位だから上行ったり下行ったりするんだけれどもどこに向かってるんだ確かにそのエリアであるね北陸じゃないところに行く可能性もあるとうんというかもうすでに取材はしていてどんどん広がっちゃってるんですよねうん

でその場所はどこに戻ってるんだろうかっていうのもなんとなくあの推論というか見えてきているものはあってそれも地にしていきたいなというふうに思ってるんですけどその時もやっぱり問題意識としては人と野生動物の向き合い方

ディスタンスっていうのを考え直すそれはやっぱりその人間だけじゃない地球上の生き物との共生のあり方を考えることでもあるっていうどうやったら共生していけるかみたいなところを考えるんだっていうそれを皆さんと共有したいんだっていう思いを持った上で切り取り方を考えるで素材を集めの取材をしていく

っていうとやっぱり方向性がしっかりして身の締まった連載になってくれるんじゃないかなっていうふうにそんなふうに考えながら連載を作ってますねそうですねあとこれあの

朝日新聞のデジタルではコメントプラスという機能がありましていろんな方がねそれを記事に関しての感想であったり意見っていうのをね投稿するところがあって大田さんもそれでコメントプラスでね投稿してくれたっていう経緯もありますけれどもこのコメントプラスも今後活かしていくっていうそうですね

そうですね太田さんがコメントプラスで非常に鋭い指摘を私の第一弾の連載の時にしてくださってそれはコメントプラスでデジタルの世界で載ってるんですけれどもこのコラムを少しまたブラッシュアップっていうか書き換えたものを太田さんにお願いをして紙面向けにも出してもらって

第 1 弾で盛り込めなかった目撃者被害者漁業者専門家水族館の人などなどダイバーさんとか

インタビューも連載に盛り込もうと思うと本当に 3 行ぐらいしかコメント取り込めない時があってその辿っていく一パーツでしかならないからだからもったいないのでひとまずその第 2 弾プラスアルファみたいな 1.5 法みたいな感じでインタビューシリーズを第 2 回の連載にやろうと思ってて

その中に太田さんのコメントプラスで投稿してくださったコメントにもっと肉付けしたものを総括的に加えていこうかなというふうに思ってますけれども結構ね連載する時にたくさん人に話を聞くんですがこれもポイントだと思うんですけど番外編って言って連載の最後にインタビューをつく

くっつけることって結構あるんですよそうですね本編に無理すじ入れ込むのはちょっと難しいけど面白いから最後に一人二人番外編でインタビューつけるってでもやっぱり取材どんどんどんどんやって長くなっていくと

その番外編どころじゃなくなるっていうか結構ボリューミーになってきちゃって例えばへえと思ったのが福井市の沿岸のある漁協で 10 代の頃からスモグリ漁生子とかサザエとかアワビとかスモグリ漁をやってるスモグリ漁師のおじさんの話があって

そのおじさんは 2022 年にイルカに水中で会ってイルカにハグされた人なんですよそのハグっていう行為がそのおじさんだけじゃなくていろんなスモグリ漁師とか海水浴客にやっていてなんでイルカはハグするんだっていうのも連載に書き込んだんですけど

それはラビングって言って猿って言うと毛づくろいにあたる習性から来る行為なんですよねだから人間に対して有効の仕草であるラビングをやってて人間からするとそれが抱きつきイルカが水中で抱きついてきたってことになるんですけどそれを連載の中で書き込んだんですよそのおじさんの証言として代表例としてだけどもそこでは盛り込めなかったんですけど

このスモグリ漁師のおじさんは 2024 年にも再会してるんですよ水中で再び再びでそれを連載に書き込めなかったんですよで水中でこのイルカに 2 度 2 年越しに待遇したおじさんは何を見たのか確かに 2 度目と 1 回目とは違う 1 回目と 2 回目全然違ったんですよでそれ連載に書き込めてない置き場所がない

確かに今回は辿ってるから辿ってるので確かに再開したとか書くと話ややこしいこのイルカの噛みつきの現場を辿るっていう切り取り方をやったのでその切り取り方の針にはまらなかった柱っていうのはいっぱいまだ

横たわってるわけですよねその横たわって使われなかった柱を持ってきてまた使っていくわけです新しい素材とまだ残ってる素材と合わせながらだからいっぱい取材できたこれも面白いあれも面白いって言って無理やり盛り込むと全部入れちゃうとアラカルトになっちゃう

あらがるとにしちゃダメだと私は思っていてそのおじさんのそのインタビューは第 2 弾の連載の中でぜひ紹介したいやっぱ水中で実際に退治してイルカと触れ合った当事者が 2 年越しに出会って全然違うじゃないかって友達だったのにどうしちゃったんだっていう

まさにその今回たどってきて最初はね噛むということすらしてなかったうんツンツンだったんですツンツンがもうすりすりだったの大怪我を与える追突してね肋骨も骨折させるようなまあ行動のエスカレートが見えたっていうところまでの状況変化っていうのを一人の方からその人が水中で見たイルカの変貌ぶり変貌うん

読んでみたいと思いませんかちょっと気になりますねだって今までは一人一人の別の人たちの話でそれをもとにたどっていってるので一人の人の履歴だとよりなんていうかそのイルカの変化っていうのがわかりますよね前もねあの

昨年半年前のポッドキャスト出演の時にお話ししたかもしれませんがこういう切り取り方を動詞で考えようとかその後ろに問題意識がないといけないんだと素材がたくさんたくさん集まってもそれをすべて盛り込めるわけではなくてある切り取り方に沿ってこの柱を並べていって

っていうことをなんで考えるようになったかっていうとその原点は宮城岩手内陸地震っていうのを私駆け出しの頃仙台総局に行った時にあってその震災 1 年の連載を書いたっていう話したかもしれませんねそこに通ってたくさん住民の方の話を聞いてある時は止めていただいたりして被害の状況とかそこから生還したおじいちゃんの話とかそこで

壊れてしまったロジイチゴのハウスの再建の話とかいろいろやってたんですよ 1 年後できた連載がアラカルト連載だったそれは自分的にはすごく納得がいっていなくて今も納得いっていなくてじゃああの取材っていうのは本当はどうやって伝えるべきだったかっていうのが原点なんですねなんか

だから当時はまだ切り取り方も名刺にしちゃっていたアラカルトだけ柱だけ集めて柱だけ山ほど集まった歴史も含めてその地区の地震が起きて集団移転というか離れないといけないとか伝統のある温泉宿が土石杖で潰れちゃったとかそれぞれの現場の取材動画写真いっぱい集める証言も集めるんだけどじゃあさてこれでどう描くかっていうところで

切り取り方が分からなかったっていうのがあってその時に今振り返って考えると私その中でもイチゴの取材を結構やってたんですけどそこはかつて東京に出荷するイチゴで全国ナンバーワンになったような場所でもあってちょっと高いので山の中なので涼しくてイチゴで有名な栗駒山っていう山の中腹にあるんですけどね

公営地区っていうところのイチゴが有名でそのイチゴが被害を受けちゃって育てられないそこからもう 1 回苗を育てて次の年のクリスマスにそこで育った震災イチゴが並ぶんですよ都会のケーキを飾るんですよそれを私単発では書いてたんだけれども

今考えると 1 年間取材するんだったらその復興イチゴを一緒に育てるっていう動詞を切り取り方に持ってくるべきだったな例えばですね単発でポンポンと書くんじゃなくってずっと 1 年間を書き続ける 1 年間一緒に私もともと生まれが米農家なので農作物を育てるっていうことをすごく愛着があるっていうか親近感があって

最初震災の取材してた時に協力してくださったのがイチゴ農家の方だったんですよね地震が起きて山からみんなヘリコプターで脱出したり入らないといけない時にたまたま一人だけふもとにもう崖崩れが起こって山の上の公営地区っていうの行けなくなってたんですよ

でその時に俺の代わりにあのヘリコプターに乗って取材してこいって言って草色のジャンパーを僕の肩にガッてかけてくれた人がいてそれがイチゴ農家のおじさんだったんですよ

山の上で状況を見て記事を書けと代わりに行ってこいって言ってで草色のジャンパー羽織ってヘリコプターに乗って上に行ったんですね住民と一緒にっていう思い出があってでそのイチゴ農家がそれから 1 年間どんな風に立て直してクリスマスのイチゴが並ぶまでに漕ぎつけたのかっていうのをね描きながらその地区の過去の歴史

どうやってそのイチゴがブランド化していったのかっていう歴史とか水はどうしてたのか破壊されたその水道どうしてたのか電気をどうやって戻してたのか子どもたちはどこ行くのかっていうのも含めてねイチゴを切り取り方にするんだけれども一緒にその地区の復興の様子も書き込んでいく

っていう形であれば軸がしっかりした震災 1 年のアラカルトではないメッセージ性の強い連載を描けたし自分としてはそれはいろいろ調べたこと書けなくなるんじゃないかって思いがちなんだけど実際はやっぱり切り取り方をしっかり定めた方が遠隔地で起こった震災にどう向き合っていくかどう復興していくかっていうような大きな問題意識も持ちつつねそういったものをやれば

じゃあもっと描けてたし今振り返るとねその時にやっぱ過疎と震災みたいな問題意識をちゃんともうちょっと考えられていたのであればそれってその後に起こる東日本大震災の漁村で起きたものと一緒だよねそうですね今回の野党半島地震で

ノート半島の先端部の人たちが直面して今もなお不自由な暮らしを強いられているそんな中でどうやって復興していけばいいかということともつながっていくよねということでもしその時に屋根っていうのが意識できてたりすると問題意識が定められていたとすると

そこのだけの話じゃないということにもなるんだなとさっき言ってた素材だけ集めてあらかるといちごっていう軸さえあればそこから広がって見えてくるものもあっただろうっていう交通整理の仕方っていうか素材の生かし方を手を広げすぎないっていうか

切り取り方をちゃんとするとそれもやっぱり動詞で考えて一緒に育てさせてもらうことによって中に入り込んで写真を撮って一緒にご飯を食べて寝泊まりしてっていうところにやっぱり読者の皆様が期待してくれてる部分そこから何か見つけてこいよって言ってくれてるエールがまさに高読量だと思うんですよねそうですね

そこのひと手間ひと手間じゃ済まないんだけどそこにやっぱり自分の心血というか情熱を注ぐそれができるかどうかっていうのがこのジャーナリズムが信頼してもらえていけるかどうか新聞というものの存在必要だというふうに感じてもらえるかどうかというところの分数例だと思ってますそうですねだからある意味

捨てる勇気も大事っていうことですよね連載を書く上で素材をね一部素材を盛り込めないんだけれどもそれはまあ第 2 弾で書けばいいしバラバラで書いてもいいし全てを盛り込んでアルカルトにしてはいけないということだと思いますそうですねはいなんでね今回その予測半年

年をまたいだ予測の前方がイルカで見えてきたと思うんですけれどもなので今後もまだまだこのイルカについて追っていくということですねそうですね第 2 弾第 3 弾書きたいなというふうに思ってますので同じ問題意識のもとに次はこういう切り取り方を動詞で選んだんだなとか第 1 回目の問題意識の見通しが悪くて変えたなとかですねちょっと観察していただいてそういった切り

ぜひ記者フォローページで

メッセージお待ちしています私始めましたんでそれも含めてあとその自分の周りで起きているそういうイルカに関することであったりね何でも情報をお便り寄せてもらえるといいですねはいなのでそれを踏まえてね今後も連載楽しみにしていてほしいなと思いますのりきおさんありがとうございましたありがとうございました

今回はイルカの連載をもとにどうやって連載を書いていったのかっていうねお話を聞いてきましたけれども野里京さん改めてねこちらのイルカの連載についてはどこで読めますか朝日新聞デジタル上に A ストーリーズという連載シリーズがあります A ストーリーズっていうのは各記者がテーマを持って追跡していった努力の結晶の連載シリーズなんですけれどもその一つに昨年私が書いた傷ついた背びれ

イルカが人に噛みつくまでという連載ありますのでこれ検索していただくと私の連載が出てきますのでぜひ興味ある方はご覧いただけたらなと特徴的な顔をしたイルカで少し顎に特徴があるんですけれども下顎が出ているそうなんですよ

それが彼の特徴背びれの傷もネズミにかじられたような傷があってそれで個体識別してるんですけれどもそういった写真がどんどんと出てきますあと動画もねたくさん使った回ですのでお楽しみいただければなというふうに思いますはいこちら概要欄にも記載しておきますのでリンクからね見ていただければと思いますし先ほど言ってた

言ってたですね記者フォローっていうのもこの連載とかの記事の下の方にのりきょうさんの名前とフォローというねボタンがありますのでそこからフォローしてもらえれば

そこで直接ねなんかやり取りができる機能があるということですねこれをねフォローしてもらうとお便りって押せますのでそこからねメッセージ等もねお待ちしております最初私が第一弾で自分をフォローしまして一人目だったんですね私だけフォロワーの私私のフォローが私だけだと若干切ないよねフォロー一致というところからね進んでおりますので皆さんもご参加くださいはい

改めましてのりきおさんありがとうございましたありがとうございましたリスナーの皆様最後まで聞いてくださってありがとうございました今後も番組を続けていくためぜひお力添えくださいこちらの今回のイルカの本編そして連載の書き方に関してこういう風な切り口だったのかという感想もぜひぜひお寄せいただけると嬉しいです

あとですね私堀江自身も記者フォローがありましてお便りもやっておりますので私の方もフォローしていただけると嬉しいなと思いますディスコードのコメントもぜひぜひ受け付けておりますのでこちらの方の登録もお願いします朝日新聞ポッドキャスト堀江真由がお届けしましたそれではまたお会いしましょう私たちはきっかけを届ける人間たちのチームです新しい朝をつくれ朝日新聞社

松下光平 三上愛出演ショートドラマ 新しい朝をつくれ朝日新聞社ブランドサイトで公開中